日本語教師って、どんな仕事?

こんにちは、はやです。

 

私は現在、日本語教師として日本語学校で働いています。

YMCA国際専門学校で半年ほど勤務しています。

 

近年、日本語教師になるための養成講座に通われる人はかなり増えています。

実際、私も養成講座に通い、色々な人が日本語教師を目指しているんだと実感しました。この記事をご覧になる方は、おそらくこれから日本語教師として働こう、養成講座に通おう、まだ何も初めてはいないけど日本語教師ってどんな仕事なんだろうと考えられている人が多いと思います。

そんな方にとって、この記事がお役に立てれば幸いです。

 

まずは、日本語教師とはどんな仕事なのか。

日本語教師は、外国人に文字通り日本語を教える仕事です。国内・海外の日本語学校技能実習生などの外国人を受け入れる企業、青年海外協力隊など日本語教育を求める現場は数多くあります。

自分の経験として、一番人に聞かれる質問として「どうやって外国人に日本語を教えるの?」が多いです。答えは、私たちが中学校のとき日本語で英語を学んだのとは違い、日本語で日本語を教えます。これは、子ども(もしくは赤ちゃん)が母語母語で学習するのと同じプロセスを辿っているからです。また、学生はクラスの全員が同じ母語話者であれば、彼らの母語で指導することもできますが、クラスの中でも多国籍なことが多いため日本語で教えることが多いです。

具体的には、どうやって教えるのか。母語話者は、単語の意味を親や人から教わることはあっても、文型・文法の意味を教えてもらうことはほとんどありませんよね。

  太郎「あれ、キムさん、ケーキを食べないんですか?」

  キム「はい、ダイエット中なんです。」

この文の中にも、初級で習う文型があります。

「食べないですか?」

「ダイエット中なんです。」

日本人には、なんの意味も無いように思えるこの文型も日本語学校では初級で教えています。

この「んです、なんです」は、結論を言うと「他に話したいこと、言いたいことがあるとき」に使います。仮に太郎が「食べませんか?」と聞けばキムは「はい、食べません」と答えるはずです。「んです、なんです」があるだけで質問の答えが変わるのです。

 

これを「他に話したいこと、言いたいことがあるとき」に使います、などと説明しても、学生は「はぁ?」となります。なにしろ「んです、なんです」と初めて出会う学生も多いですからね。

ですから、教師は学生がその文型を使う状況をイメージしやすい例文を用意したり、絵を用意したり、使う状況を身に付けられるように練習させたりするのが仕事です。

面白い仕事であることに変わりはありませんが、楽な仕事では無いことも事実です。日本語教師の大変なことについて書きます。

 

まず、準備に時間がかかるということが一つ。

先にも書いたように、例文を用意したり絵を用意したり、学生が習得しやすい練習を考えたり、日本人が日本語教えるなんて簡単でしょ、と思ったら大間違いなのです。

日本語学校の場合は、学校の教材にいい例文や絵などがストックしてあったり、準備しやすいことは確かですが、教材のために教案を作ることでは本末転倒であくまで教え方ありきに助けとしての教材です。教案は、一つの授業につきその都度考えます。

また、年数を経験すればするほど、準備の負担も少なくなりますが、非常勤ではなく常勤の教師となれば学校行事の企画、新人の教師の教育、カリキュラムや教科書など諸教材を作る立場にもなります。

 

さらに、もう一つ大変な点は給料が低いということです。

YMCA国際専門学校では、非常勤講師で授業1コマ(50分)あたり1,600円、宿題・テストの採点添削があれば、日当1,000円の手当てがあるだけです。

50分1,600円なら悪くないな、と思われるかもしれませんが、先ほども言ったように準備に非常に時間がかかります。教案を作るのに授業時間の倍以上、十分にかかります。(私が特別に遅いわけではなく、ベテランの先生でもそのように仰います)

仮に、教案を作るのに授業と同じだけ時間がかかるとして、1コマ800円。コンビニのバイトの方が給料だけなら割りがいいですね。

非常勤だと、社会保険も用意されていない現場が多いです。

 

もちろん、悪い面だけではありません。

日本語教師は非常にやりがいのある仕事です。学生は多くが日本語を勉強したくて通っています。結構、クラスの雰囲気に左右されてしますので、やる気のない学生も確かにいますが、学生が言葉は流暢に話せなくてもっ質問に来て「分かった!」と表情で見せてくれるといい仕事ができているなといつも感じています。

あと、フリーランスっぽい働き方もできます。非常勤であれば、学生の前で話すとき以外は、自宅でも喫茶店でも教案さえできればいつどこで働いてもOKです。私は本音で言えば、昼間働きたくないので、夜に教案を作ることが多いです。

それに、純粋に「日本語って面白いなぁ」と改めて思うことができたり新しいことを知るきっかけも多いです。常識かもしれませんが、私はドトールコーヒーは日本人が作ったということを中国人の学生に教えてもらいました。( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

 

以上、体感レベルで日本語教師という職業について書きました。

もし、日本語教師という職業に興味があれば、参考にしていただけると嬉しいです。